当サイトは広告・プロモーションが含まれています。

『宙わたる教室』感想|学び直すのに、遅すぎることなんてない

映像化・話題作

こんにちは、蝶まめです。

今回紹介するのは、伊与原新さんの『宙わたる教室』です。

📖 読書天気:晴れ☀️
何かを始めるのに、遅すぎることはないのかもしれない。

伊与原新さんの作品が好きな理由のひとつが、科学を題材にした物語を楽しめること。

専門的な話が出てきても、全部を理解しないとストーリーについていけないわけではありません。

むしろ「そんな世界があるんだ」とワクワクしながら読める。

『宙わたる教室』も、そんな伊与原作品の魅力をたっぷり味わえる一冊でした。

こんな人におすすめ

  • 大人になってからの学び直しに興味がある人
  • 年齢も境遇も違う人たちが登場する物語が好きな人
  • 人と人との関わりや変化を描いた物語が好きな人
  • 科学を題材にした小説を読んでみたい人
  • 伊与原新さんの作品が好きな人


科学がテーマになっていますが、難しいところをすべて理解しなくても大丈夫。

科学だけでなく、さまざまな事情を抱えた人たちの人生や変化を追いかけながら楽しめる作品です。



『宙わたる教室』はどんな本?

舞台は東京・新宿にある定時制高校。

そこには、年齢もこれまで歩んできた人生も違う生徒たちが通っている。

さまざまな事情を抱える生徒たちと、理科教師・藤竹。

それぞれの視点から物語が描かれていく、科学と学びをめぐる青春小説。

感想|「もう一度学校へ行く」という最初の一歩

『宙わたる教室』を読んで強く感じたのが、何かを始めるのに遅いなんてことはないのかもしれない、ということでした。

定時制高校に通う生徒たちの年齢や境遇はバラバラです。

もちろん、現役の高校生として定時制を選んだ人もいます。

でも、一度学生ではなくなってから、もう一度学校へ通うことを決めた人もいる。

これって、ものすごく大きな一歩だと思うんです。

仕事があったり、家庭があったり、それまで続けてきた生活がある。

学校へ行くからといって、それ以外の生活がなくなるわけではありません。

その中に「学校へ通う」という新しい生活を加える。

実は私自身、高卒なので「今から通信制の大学でも……」と思うことがあります。

でも、思っているだけ。

通信制ですら、まだ最初の一歩を踏み出せていません。

だからこそ、もう一度学校へ行こうと決めて、実際に通っている彼らがすごいと思いました。

今からでも遅くない。

そう思わせてくれる人たちが、この物語にはいます。

違う人生を歩いてきたからこそ、できることがある

この物語に登場する人たちは、年齢も経験も性格も違います。

それまで歩んできた人生が違えば、持っているものも違う。

誰かの気づきが必要なこともあれば、別の誰かが長い人生の中で身につけてきた経験や技術が力になることもあります。

世代が違うからこそ、ぶつかることだってある。

でも、違うものを持っているからこそ、一人ではできなかったことができるようになることもある。

学力の高い全日制の高校生に、年齢も経験もまったく違うものを持った定時制の高校生が敵わないなんて、誰が決めた?

研究だって、ただ知識があれば成功するわけじゃない。

必要なのは経験だったり、技術だったり、誰かの気づきだったり。

そして、ときには閃きだ!(笑)

見た目や年齢、それまでの経歴だけで、その人に何ができるのかなんて決められない。

読みながら、そんなことを何度も感じました。

『コズミック・ガール』へ続く物語

『宙わたる教室』を読み終えたら、続編の『コズミック・ガール』もおすすめです。

舞台は『宙わたる教室』から数年後。

物語を読み進めていくと、『宙わたる教室』で描かれた出来事や人たちが、その後に何を残したのかが少しずつ見えてきます。

「あのあと、どうなったんだろう」

そんな気持ちを持った人には、ぜひ続けて読んでほしい作品です。

『宙わたる教室』を読んでいるからこそ感じられるものもあり、私はこの2作品を続けて楽しんでほしいと思います。

『コズミック・ガール』感想│『宙わたる教室』続編は、科学で「人」を描く物語
伊与原新『コズミック・ガール〜宙わたる教室』を読んで。科学部の物語の先に描かれるのは、簡単には分かり合えない人と人、それでも「理解しようとすること」の温かさ。前作が好きだった人にも届けたい続編です。



まとめ|今からでも遅くない

『宙わたる教室』を読んだのは、もう2年以上前。

そのとき「今からでも遅くない」と感じたのに、現在の私はというと……通信制大学には行っていません(笑)。

申し込みどころか、具体的に動いてもいない。

やっぱり仕事や家庭、時間のことを考えると、最初の一歩を踏み出すのは簡単じゃないんですよね。

だからこそ今読み返しても、一度学生ではなくなった人たちが「もう一度学校へ行く」と決め、実際に通い始めたことをすごいと思います。

できないことなんて、きっとない。

遅いなんてことも、絶対にない。

そう思う気持ちは、2年以上経った今も変わっていません。

私がまだ動けていないからこそ、その最初の一歩の大きさを余計に感じる作品なのかもしれません。

ちなみにドラマ版も全話視聴しました。

これは本当に泣いた(笑)。

原作を読んだ人はもちろん、ドラマから作品を知った人にも、ぜひ小説で一人ひとりの物語を追いかけてみてほしいです。