こんにちは、蝶まめです。
今回紹介するのは
読書天気:薄曇り🌥️
それぞれの目に映る景色を求めて
『蜜蜂と遠雷/恩田陸』
『蜜蜂と遠雷』は音楽の知識よりも、人そのものを描く作品。
クラシックやピアノには詳しくないので楽しめるか不安だった読みはじめの気持ちは、消え去りました。
こんな人におすすめ
- 一度諦めた夢や趣味がある人
- 「今さら始めても遅いかな」と迷っている人
- 登場人物の成長や再生を描く物語が好きな人
- 読後も長く余韻が残る作品を読みたい人
あらすじ
ある国際ピアノコンクール。
そこに集まったのは、それぞれ異なる人生を歩んできた4人のピアニスト。
- 天才少年・風間塵。
- 世界を舞台に活躍する優勝候補・マサル。
- 一度は夢を諦め、家庭を持ちながら再挑戦する明石。
- 長い空白を経て再びピアノの前に立つ亜夜。
音楽を通して交わる彼らの時間は、互いの人生を少しずつ変えていく。
感想
明石と亜夜。
夢を諦めかけた二人が、もう一度挑戦する姿に心打たれ、何となく見守り続けたい人物でした。
一方でマサルは、全てにおいてその結果が「当たり前」の空気を纏っていて、特に意識しなくても動いていく人物。
逆に塵は、純粋で、世間の常識をほとんど知らない印象。
実際は、「知らない」より、良い意味で「通用しない」存在でしたが「この子はこの先どう生きていくんだろう」と、どこか心配しながら見守っていました。
読み終えた今、私の意識の中で印象に差があった4人がどんな音楽家になっていくのか、楽しみでしかない、穏やかな気持ちです。
明石も亜夜も再開花する。
塵もマサルも探していた景色を見つける。
それぞれが、それぞれに影響を与え、ライバルでありながら、誰一人、嫌味っぽい感情を持たず、純粋に先にある自分の音楽の世界へと踏み出す清々しさ。
それがこの作品の心地良い余韻をもたらしているのかもしれません。
コンクールが終わっても、彼らの物語は続いていく。
そう思わせてくれる作品でした。
まとめ
実は後半、読んでいてトリハダが立つ場面がありました。
本戦に向けてのリハーサルがあるのですが、そこで私はオーケストラ側の人間に紛れていたみたい(笑)
誰のどんな場面でトリハダが立ったのかは、読んで感じてくださいね。
そして正直…
タイトルの「蜜蜂と遠雷」の意味を、まだ掴みきれていません。
作中にどちらの言葉や例えも登場していますが、物語のイメージと結びつけると、読者それぞれで意味が変わってくる気がしてなりません。
何度か読むうちに掴むかもしれないし、曖昧なままかもしれないし…。
それはそれでいいんでしょうね。

