こんにちは、蝶まめです。
今回紹介するのは…
『らせん』/鈴木光司
Jホラーで有名な「リング」の続編。
映画こそ枝分かれし、別の恐怖も生まれましたが、原作では「らせん」が正規ルートとでもいいましょうか。
「リング」未読の方はこちらもどうぞ

こんな人におすすめ
- 「リング」を読んで続きが気になる方
- ホラー×SFが好きな方
- じわじわ不気味な雰囲気がすきな方
- オカルトを理屈で説明する話が好きな方
あらすじ
幼い息子を海で亡くした監察医の安藤は、謎の死を遂げた友人・高山竜司の解剖を担当した。冠動脈から正体不明の肉腫が発見され、遺体からはみ出た新聞紙に書かれた数字は、ある言葉を暗示していた。……「リング」とは? 死因を追う安藤が、ついに到達する真理。それは人類進化の扉か、破滅への階段なのか。史上かつてないストーリーと圧倒的リアリティで、今世紀最高のカルトホラーとしてセンセーションを巻き起こしたベストセラー。
引用元:角川
感想
間違いなくホラーではあるけれど、SFの要素が強く、更に科学の話でもある。
「死のビデオ」と「貞子」という存在だけが恐怖の対象だった前作「リング」とは異なり、「連鎖」の始まりを予感する今作。
本当に怖いのは「異形の力を持つものだけではない」
とにかく残酷で、ジワジワ来る恐怖と、気配、苦しみと選択が重い作品。
単なる偶然と思いつつも、偶然では済ませられない事象の連続でどんなに「偶然」と言い聞かせても、導かれているという事実を否定できなくなる。
なぜ呪いのビデオは生まれたのか、そこに乗せられた想いと目的とは…。
理屈は理解できる。
しかし、その選択は決して「当たり前」や「仕方がない」とは言えない。
まとめ
鈴木光司さんのホラー作品は、明らかな化け物が登場するようなオカルトとは違う。
想像し、勝手に恐怖を増幅させ、後ろを振り向けなくなる時のような感覚でありながら、音が聞こえる、空気が動く。
そこには何かがいる…。しかし、その正体は未だにわからない。
そんな雰囲気が終始漂い、ひたすらに冷や汗をかくような恐怖を感じるのです。
「らせん」は「リング」で想像もしなかった方向へ進み、雰囲気も大きく変わります。
しかしこれが「鈴木ワールド」だと私は思っているので、続きが気になる方はぜひチェックしてください。
鈴木光司さんを偲んで
恐怖とは、叫び声ではなく、静けさの中に残るものなのだと、鈴木光司さんの作品は教えてくださいました。
「リング」をはじめとする物語は、単なるホラー小説ではなく、時代の不安や、人の奥底にある感情までも映し出していたように思います。
読み終えたあとも消えない「嫌な感覚」すら、忘れられない読書体験でした。
数え切れないほどの恐怖と衝撃、そして感動をありがとうございました。
謹んで御冥福をお祈りいたします。
蝶まめ

