こんにちは、蝶まめです。
今回紹介するのは…
「リング」/鈴木光司
中学生の頃に書店で偶然見つけ読んでいたら母に「買わなくても私持ってたのに…」と言われた忘れもしない作品。
どこをどう読んでもホラーなのに、鈴木さん自身はミステリーとして書いたというエピソードには、ほっこりさせられたものです。
こんな人におすすめ
- じわじわと怖い作品が好きな方
- ミステリー要素のあるホラーが好きな方
- 映画版しか知らないという方
- Jホラーの原点に触れたいと思っている方
あらすじ
一本のビデオテープを観た四人の少年少女が、同日同時刻に死亡した。この忌まわしいビデオの中には、一体どんなメッセージが……恐怖とともに、未知なる世界へと導くオカルト・ホラーの金字塔。
感想
その「偶然」さえなければ…。
それは一部に留まらない恐怖と苦しみの連鎖の始まりです。
「ビデオの謎」から、「死を回避する方法」を探す流れは確かにミステリーで、叫ぶような衝撃や事象の発生はありません。
しかし、見えない恐怖こそ本物の恐怖と感じる文章表現が凄まじく、読み進めるほどに体温が下がっていくような感覚を味わうのです。
得体の知れないものが、すぐそばで静かに、しかし確実に蠢く感覚。
後ろにヒタヒタと近づいているものから、逃れられないと確信する恐怖…。
原作は、映画のリアルさとは全く違う恐怖感覚を味わえる作品です。
まとめ
「リング」はまだ固定電話やFAXでのやり取りとVHSが主流だった時代の作品ですが、今読んでも決して違和感はないと思います。
読み終わった後は、周りが少し暗く、異常な静寂を感じるかもしれません。
「派手に脅かされるホラー作品の方がマシだった。」
そんな声も多い作品なので、ホラーが苦手な方は要注意。
映画との違いを含めて、気になる方はぜひ読んでみてくださいね。
鈴木光司さんを偲んで
恐怖とは、叫び声ではなく、静けさの中に残るものなのだと、鈴木光司さんの作品は教えてくださいました。
「リング」をはじめとする物語は、単なるホラー小説ではなく、時代の不安や、人の奥底にある感情までも映し出していたように思います。
読み終えたあとも消えない「嫌な感覚」すら、忘れられない読書体験でした。
数え切れないほどの恐怖と衝撃、そして感動をありがとうございました。
謹んで御冥福をお祈りいたします。
蝶まめ

