こんにちは、蝶まめです。
最近、読んだことのない本を選ぶと同時に、ずいぶん前に読んだ本の再読をすることも多くなりました。
今回はその中で「浮遊する水」を紹介します。
「浮遊する水」は鈴木光司さん著の短編集「仄暗い水の底から」に収録された作品の一つ。
そう!あの映画「仄暗い水の底から」の原作となった作品です。
実は「仄暗い水の底から」というタイトルの作品はないんですよ。
原作「浮遊する水」の感想を映画との違いを含めて書いていきたいと思います♪
最後までチェックすると短編集「仄暗い水の底から」を読みたくなると同時に、映画を見たくなるはず!!
「浮遊する水」のあらすじ
出版社で校閲の仕事をする松原淑美は幼い娘、郁子を一人で育てるシングルマザー。
仕事と子育てを両立する為に適した環境として埋立地に建設されたマンションに引っ越してきたばかりだった。
ある日、上がった屋上で子供用の真新しいバッグを発見する。
このマンションには郁子以外に子供は住んでいない…。
じゃあ、このバッグは一体誰の??
バッグを発見したことをきっかけに親子の周りでは不可解な現象が起きるようになる…。
「浮遊する水」の感想と映画比較
「浮遊する水」は想像すればするほどゾクゾクしてくる感覚です。
得体の知れないものが実際にそこにいるのか、それともただのそう思い込んでいるだけの妄想なのかはわかりません。
シャンプーしながら後ろに気配を感じる…的なアレと同じなのかもしれないし…
でも、実際にバッグはあります。
偶然として理由を付けることもできるけど、そんな偶然ないでしょ?と思うこともあります。
原作で淑美はとっくに離婚していて、郁子の父親が出てくることもありません。
シングルマザーなので大変なことはあるでしょうが、映画のように離婚調停中で、精神的に極端に不安定という感じではないんですよ。
そう考えると妄想ではないのかな?という気もしますよね。
映画は郁子を含め、はっきり見ている体験しているけど、精神不安定なのは確かだし、リアル描写だけど本当は妄想!?そんなわけないか。
映画の印象は「雨」ですが、原作は「夜の闇」の印象がとても強いです。
少しネタバレになりますが、映画と違いラストに大きな変化はなく、事実もはっきりしないところで終わります。
きっとあの後で確かめるんでしょうけど…。
淑美と郁子親子に穏やかな日々が訪れることを願うばかりです。
映画のラストは辛く悲しく…
批判も多く納得できない人も多いよね。
映画「仄暗い水の底から」についてはローズマリーさんが紹介してくれているので、こちら↓も合わせてチェックしてくださいね♪
一緒に収録されている作品
今回は映画「仄暗い水の底から」の原作として、短編集の中から「浮遊する水」を取り上げましたが、他にも六編収録されています。
「水」と「閉鎖空間」をテーマにしたホラー短編集。
- 浮遊する水(紹介作品)
- 孤島
- 穴ぐら
- 夢の島クルーズ
- 漂流船
- ウォーター・カラー
- 海に沈む森
「水」も「閉鎖空間」も怖い私にはジワジワくるホラー作品集です。
精神的不安ってホラーには必須要素なんですけどね。
一つの話はそれぞれ本当に短いので、サクサク読めるのがいいですよ♪
一日一話ずつ…なんていかがですか??
まとめ:実体験との話も…
「浮遊する水」は著者である鈴木光司さんの実体験が元になっているとの話も…。
どの部分が実体験なんだろう…??
まだ原作も映画も知らないよ〜という方は、リアルなジャパニーズ・ホラーを求めるなら映画を、想像してゾクゾク…を楽しみたいなら原作がおすすめ。
両方!というなら原作→映画がいいと思いますよ。
久々に映画見たけど、時代の変化を感じるな〜。
そして最初からイラとしてしまった(笑)
ぜひ、原作・映画をチェックしてみてくださいね♪
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
次回もお楽しみに♪