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【原田マハ】「リボルバー」はゴッホの死と生涯を覆す?

フィクション

どうも、蝶まめです。

寒くなってきて、我が家も冬支度を始めました。

こたつでぬくぬく、読書を楽しむ季節ももうすぐですね。

 

今回開くのは「リボルバー/原田マハ」です。

 

手に取った理由

SNSなどで書評を見かけたのもきっかけのひとつですが、あの有名な「ひまわり」が表紙だったから。

私は芸術に疎く、実際に絵画に触れたことは数える程度ですが、それでも知っている有名な作品ですよね。

そんな装丁でありながらタイトルは「リボルバー」と何となく物騒な雰囲気で…。

そのギャップから気になりました。

 

あらすじ

パリのオークション会社に勤務する高遠冴の元にある日、錆びついた一丁のリボルバーが持ち込まれた。それはフィンセント・ファン・ゴッホの自殺に使われたものだという。だが持ち主は得体の知れない女性。なぜ彼女の元に? リボルバーの真贋は? 調べを進めるうち、冴はゴッホとゴーギャンの知られざる真実に迫っていく。傑作アートミステリ。

感想

ゴッホの死の真相に繋がるとされるリボルバー。

実史に基づいたフィクションとされていますが、全て事実だと本気で思ってしまうほどの世界観でした。

研究者視点と当事者視点とでも言えばいいのかな?
それぞれの想いや熱く深く、そして切なく苦しく伝わって来るんですよ。

ゴッホの「ひまわり」こそは知っていたものの、実は複数あるということを知らなかった私。
「リボルバー」の表紙と裏表紙になっている「ひまわり」も見れば明らかに違うのにね。

ゴッホは精神的に難があった的な話は聞いたことがあったものの、ゴーギャンが同じ時代の画家で絡んでくるなんて想像もしたこともなかったレベルの知識です。

興味がないというより、機会がないまま来てしまったのが要因なんですけど。

しかし、読了した今、ゴッホとゴーギャンをはじめとして、様々な絵画に触れてみたいと感じています。

1枚の絵から画家の想い、背景を想像する…
なんて壮絶で素晴らしいことなんでしょうか。



まとめ

主人公が日本人とはいえ舞台が海外なので読む前は少し不安がありました。

しかし全く問題なく世界観に没入できたのは、作者の筆力の高さでしょうか。

100年以上の時代を遡る描写がありますが、どこにも違和感を感じず、自分がその場にいるような、心が通い合うような気分にさえなります。

「ひまわり」の一つは日本のSONNPO美術館が所蔵しているということですし、機会を見つけて向き合ってみたいですね。

私は原田マハさんといえば「さいはての彼女」が印象的。
一人で旅に出て感じるもの、得るものは何か。
本当の自分とは…
そんなことを考える作品でしたね。


今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
次回もお楽しみに。