こんにちは、蝶まめです。
少し前なのですが娘が出先で大切にしていたものを失くしてしまって…。
大切にしていたからこそ管理に気をつけていたし、落とすはずがないのに忽然と消えてしまったんです。
本人はショックで学校を休んだくらいでしたが、本当に不思議なことと感じました。
今回はそんな失くしものを探しているときだったからこそ手に取った本を紹介。
角田光代さんの「さがしもの」
本に纏わる巡り合いが詰まった短編集で、ほっこりしたり納得したりしてしまう一冊です。
最後までチェックすると「さがしもの」をよんでみたくなるはず!
新潮文庫の100冊にも入っているので、夏のこの機会にぜひ♪
「さがしもの」のあらすじ
「その本を見つけてくれなけりゃ、死ぬに死ねないよ」と祖母に言われ探し始める孫。
しかしその本は既に絶版で古本屋を探し回るも見つからない…。
祖母はどうしてそこまでその本を求めたのか…。
表題作「さがしもの」に加え、過去に手放した本と再び巡り合う「旅する本」など不思議なめぐり合わせとタイミング、たくさんの想いを感じる短編集。
「この本が、世界に存在することに」を改題した心温まる一冊。
「さがしもの」の感想
私の価値観にはよく合っていたのだと思います。
一つ一つの話は短いのですが内容が深く、本が好きな人ほど共感するのかも?
実際にはありえないであろうことでも、「あり得る」と感じてしまう描写は素晴らしく、全体として人生に大きな影響を与える本の話という統一感。
自分がいて家族や恋人なんかがいて、出会いや別れがあって…といったリアルな生活の中から抜き取った「本が繋ぐ縁」の話なんです。
タイミングってありますよね。
「つまらない」と感じた本を何年か後に再読したら「面白すぎる」とハマる
とか
「響かない」音楽がある日、急に「自分のためにあるよう」と感じるようになる
とか。
ずっと目の前にあったのに全く気が付かずに来たものと出会う。
失くしたはずのものが何度も探した場所で見つかる。
私がこの「さがしもの」を読もう!読まなければ!!となったこともタイミングであり、運命なんでしょう。
私の探しものも、いつか偶然見つかる運命にあるような気になる話でした。
まとめ:モヤモヤを落ち着かせてくれる
レビューをみると「合わない」という方は確かにいます。
しかし、そう感じた方もいつか共感するタイミングがあるかもしれません。
それがこの「さがしもの」から私が感じた伝えたいことでした。
もしあなたが今、何かを失ったり、迷ったりしてモヤモヤしているなら、きっとこの本が落ち着かせてくれるでしょう。
ぜひ読んでみてください。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
次回もお楽しみに♪