こんにちは〜、ローズマリーです。
暑い毎日が続きますね。
蒸し暑いのは苦手。
涼しいところに行きたい 笑
今回紹介する映画は、アキ・カウリスマキ監督作品。
過去のない男
何処からか夜行列車でヘルシンキに着いた男が、ベンチに座っているところを暴漢に襲われ、自分が誰なのかわからなくなってしまう。
淡々とした話ですが、ちょっと笑えて、のんびりとあたたかい気持ちになれたので、疲れたときに観てもいいかもしれません。
作品情報・あらすじ
過去のない男
2002年・コメディ/ロマンス・1時間37分
監督 : 脚本 : 制作 : アキ・カウリスマキ
音楽 : レーヴィ・マデトヤ
言語 : フィンランド語
キャスト:カティ・オウティネン
マルック・ベルトラ
あらすじ
夜行列車を降りてヘルシンキに着いた男は、ベンチで休んでいるところを複数の暴漢に襲われて意識を失う。
病院で死亡が確認された後、誰もいない病室で奇跡的に息を吹き返す。
そして病院を抜け出すが金も身分証もなく、自分が何者かもわからず生き倒れていた。
男は通りかかった子供達に発見され、その家族に助けられる。
果たして、彼はどこから来た何者なのだろうか。
過去のない男の感想
特に何が起こるわけでもないのですが映画を見終わったあと、心があたたかくなりました。
病院で、植物状態になるよりは死なせてやろうと医師と看護師の会話があり、死亡確認後、シーツをかけられるんですが、誰もいなくなると、突然、むくっと起き上がるんです。
そして何事もなかったかのように普通に着替えて病院を出ます。
その姿に思わず笑っちゃいました。
死亡確認もいい加減な病院みたい 笑
特に面白いことがあるわけでもないのに、クスッと笑える映画ですね。
舞台はフィンランド、ヘルシンキ。
男は列車に乗っていたこと、暴漢に頭を殴られたことは覚えていましたが、他のことは名前さえ思い出せません。
病院を抜け出したあと、コンテナハウスに住む夫婦が男を助けてくれるのですが、とても他人を食べさせる余裕はなさそうな生活なのに、困っている人を放ってはおけないのか何かと面倒をみてくれます。
なんかいいなと思いました。
荷物は持ち去られ何も持ってない男、どこからきて何をしようとしているのかすらわからない。
もしかしたら犯罪者ということだってあり得るのに見返りなど求めない。
こういうのって素敵ですよね。
そうそう、列車の中でお寿司と日本酒が運ばれてきました。男は不慣れな手つきでお箸を使ってましたね。
時代背景は不明なのですが、まず列車が古い感じがしました。
音楽を聴くのにカセットだったり、捨てられていたジュークボックスを修理したりしています。
携帯電話は全く出てこないので90年代くらいでしょうか。
北欧フィンランドの暮らしってどうなんだろう?
ちょっと気になりますよね。
助けてくれた家族に家はなく古いコンテナを借りてとりあえず暮らしている。
過去のない男が自立する為、新たにコンテナを借りることになったときに聞いた話では前に住んでいた人は凍死したとか。
助けてくれた家族は夫婦と子供2人。
お金をためてアパートを借りるわとポジティブ。
とくに生活に不平不満もないようで、仕事も寝る場所もあるから有難いと言う。
そうだね。
仕事があって、なんとか食べることが出来て、夜は眠ることができる場所があればなんとかなるね、という気持ちになってくる。
考え方次第なんだなと思いました。
そういう意味で、鑑賞後は希望が持てて明るい気持ちになれました。
男はこれからどう生きていくのか、記憶を取り戻すのか、気になったら鑑賞してみてくださいね。
何も考えず、ゆったりとした気持ちで観るといいかもしれません。
フィンランドといえば
コンパートメントNo.6
2021年 ロードムービー/ロマンス・フィンランド
カンヌ映画祭でグランプリ受賞
こちらは寝台列車で旅するロードムービーで、静かに物語が進みます。フィンランドの女子学生とロシアの青年が同室になるのですが…。粗野なロシア人男性と傷心の女子学生の心のふれあいを描きます。寒いロシアを舞台に、とても温かい気持ちになれた物語です。
かもめ食堂
2006年 コメディ/ドラマ・日本
こちらも特に何かが起こるわけでもないけど、ちょっと笑えて元気をもらえる。
かもめ食堂は、なかなかお客さん来ないけど、なんとかなる、あくせくせず、のほほんと、その日その日を過ごしてゆく。
コンパートメントNo.6も、かもめ食堂も全く別の映画でありながら、その雰囲気は、過去のない男とも共通しているように感じました。
どちらも、ゆったりとした気持ちになれるので疲れたときにもオススメ。
過去のない男 監督 アキ・カウリスマキ
フィンランド生まれの映画監督。脚本家。
カウリスマキ作品は初鑑賞ですが、他の作品も気になっています。
今回も最後までお付き合いありがとうございました。
次の映画紹介もお楽しみに。