こんにちは♪ローズマリーです。雨の季節が近づいてきましたね。
先日、紹介したアイデンティティーという映画は雨が効果的に使われた印象深いホラー映画でした。
今回紹介するのは雨が印象的で思い出した映画です。
仄暗い水の底から
Jホラーの金字塔ともいうべき、鈴木光司原作、中田秀夫監督のリングはご存知の方も多いと思います。
そんなコンビのホラー映画です。
映画『仄暗い水の底から』は、とても怖い反面、悲しく涙あふれる結末。
ネタバレなしで紹介していくので最後までチェックしてくださいね。
作品情報
仄暗い水の底から G ホラー/ミステリー
2002年・1時間41分
監督:中田秀夫
脚本:中村義洋
鈴木光司
原作:鈴木光司 「浮遊する水」
キャスト:黒木瞳
小日向文世
菅野莉央
水川あさみ
あらすじ
5歳の娘の親権を別れた夫と争っている松原淑美。
調停で不利にならない為に一刻も早く娘と二人で住む家を探さなければならなかった。
幼稚園も近いという事で古びたマンションに引越しを決める。
内装を新しくした部屋は、一見明るく快適な室内に見えたがーー。
張り替えたはずの寝室の天井にはシミが、そして水が滴ってくる。
管理人に話すが「古い物件ですから」と受け流されてしまう。
そして天井のシミはどんどん広がり、誰も住んでいないはずの上の階からはバタバタと走り回るような音が響く。
そして何かがいる気配を感じる母子。
このマンションは一体…。
ネタバレなしの感想
「仄暗い水の底から」は公開当時に映画館で鑑賞しましたが、とても怖かったことを覚えています。
ですが、怖いだけではなく哀しい母娘の物語といった方がしっくりくる作品になっています。
仄暗い水の底からは、とにかく雨
雨が凄いですーー。
まるで太陽が行方不明になってしまったかのように…。
毎日降り続く雨…しかも豪雨。
マンションの内見に向かう道、傘をさして歩く女性とその幼い娘。
1日でも早く住むところを決めなければならない焦りもあるのでしょう。この雨で、これから先の未来が決して明るくはないと物語っています。
そして、恐怖が増植するような
ウォーター 水
しかも淀んだ水。
降り続く雨、そして天井からも水は滴ってきます。
しかも水道水からは髪の毛が…。普通なら住めませんよね。
でも娘の親権を得るまでは、引越すわけにもいかない。
映画の中では水が滴ったり溢れたり足元にまで滲んできたりしますが
その気配がめちゃくちゃ怖いーー。
水=そこに何かがいる…。
ホラー映画なので怖いところはめちゃくちゃ怖いですが、悲しい話でもあります。
主人公の淑美は、精神状態が不安定。
それは生い立ちにもあり、離婚したばかりの現在の状況を考えると致し方ないこと。
それを情緒不安定と判断されます。
黒木瞳さんの演技は、そんな淑美の性格を上手く表現していて、みていると痛々しい程でした。
一生懸命になればなるほど裏目にでてしまう。
元々、神経質で情緒不安定になりやすい性格だと思います。
郁子役の菅野莉央ちゃんは、めちゃくちゃ出番多いです。少し引っ込み思案な面もありますが、強い意思をもった郁子を見事に演じています。
ただならぬ何かを感じるマンション。
新しい仕事。
娘の新しい幼稚園。
そして親権争い。
これだけ不安材料が揃えば、情緒不安定になるのは当然です。
彼女にとって娘郁子さえいれば、どんな事があっても耐えられる。
郁子もママがいれば平気だよと笑顔で応える。
そう母娘仲良く普通に暮らしたいだけ。
淑美の心にある不安を感じとって、現れる様々な現象の正体とは?
そして郁子に忍び寄る何かーー。
クライマックスとラストはとても哀しく切ない物語です。
ホラー映画が苦手な方にもおすすめできる良質なホラーミステリー。
「仄暗い水の底から」は
泣けるホラー映画です。
あなたも、降り続く雨と其処彼処に溢れる水の気配を感じとってみてください。
パンフレットと撮影ミニ情報
「仄暗い水の底から」もパンフレットを購入していました。
この映画の舞台となるマンションと屋上の貯水タンクの様子が両面に印刷されたパンフレットです。
この薄暗い廊下が怖かった。
仄暗い水の底から 原作:鈴木光司
こちらは水に纏わる物語を収めた短編集。
「仄暗い水の底から」という作品はなくて本のタイトルですね。
今回の映画化は「浮遊する水」という作品。
中田秀夫、鈴木光司といえばホラー映画 リング
あの貞子が出てくるやつですね〜こちらも怖かった。
ちなみに、このマンションは外観以外は全てセットでの撮影。
ロケ地は横浜です。
エレベーターや部屋が水浸しになるので、セットですよね。まさしく水がテーマである原作にそった映画でした。
今回も最後までお付き合いありがとうございました。
次回の映画紹介もお楽しみに♪