おはにちばんは!!
今日もがむしゃらに私らしく
今回もよろしくお願いします。
岸田総理が国民の所得倍増計画の要とした「NISAの恒久化」ですが、与党が大筋で合意したと報じられました。
正式な発表や詳細の決定はまだですが、今出ている内容をみてみようと思います。
- NISAはどう変わる?
- 変わるメリットってなんだろう
- NISAを始めるなら??
今のNISAとの違いを見てみよう
まずは今の制度から、どのような変更が予定されているかを簡単に確認しましょう。
そもそもNISAって??
金融商品に投資をして得た配当金などには通常、約20%の税金がかかります。
NISAは対象となる部分に対し税金がかからない制度です。
現行は「一般NISA」と「つみたてNISA」がある
どちらも「対象部分に対して非課税になる」のは同じですが、投資限度額や非課税期間が異なります。
現行のNISA制度
一般NISA | つみたてNISA | |
制度期間 | 2023年まで | 2042年まで |
年間投資枠 | 120万円 | 40万円 |
非課税期間 | 5年 | 20年 |
「一般NISA」と「つみたてNISA」は同時に利用できず、対象として投資できる銘柄にも違いがあるため、どちらを選択するか悩む人もいるでしょう。
出された改正案では「つみたてNISA」を軸に「一般NISA」も併用できる制度になるようですよ。
現行は非課税期間が決まっている
現行制度は一般とつみたてで期間は異なりますが、どちらも非課税で運用できる期間が決まっていて、期間終了後も保有する場合は課税対象となります。
一般NISAはロールオーバーが可能でしたが、つみたてNISAは不可。
制度自体が終われば、どちらにしても課税されることになります。
現行より投資枠が増える
現行の投資枠は一般NISAが年間120万円、つみたてNISAが年間40万円ですが、この枠が増えます。
それに加えて無期限、恒久化ってことは無限なの??と思う人もいるでしょう。
残念ながら無限ではなく「最大非課税枠1800万円」という上限が設けられる予定です。※内、成長投資枠(現一般NISAに当たる部分)は1200万円まで
制度が変わると??
今回の改定案がそのまま実現した場合にどんなメリット・デメリットがあるか考えてみます。
分かりやすくなる
現行の一般NISAは2023年までで、2024年からは改正された新たなNISA制度(新NISA)が始まる予定でした。
この新NISAは「2階建て」などと言われ、この枠に投資してからでないと、こっちには投資できないというような決まりがあります。
それに比べ今回の改定案は分かれていた一般NISAと、つみたてNISAを一緒にするイメージで比較的単純。
この案が採用されれば二階建て新NISAの施行はされず、悩ましい部分を回避できることになるのではないでしょうか??
投資の仕方が自由になる
現行の制度は使える期間が限定されていたため、早い時期から満額で始めたほうが税制面のメリットが大きくなります。
しかし、制度が恒久化し非課税期間が無期限になると、「今は無理せず将来は増やしていく」方法や「コツコツ長い目で」方法でも非課税枠で損せずに済みます。
例えば現在20歳で「つみたてNISAだけを利用しで最終的に1800万円投資したい」とします。
毎年満額の120万円を投資する場合は…
「1800万円÷120万円=15年」
15年、つまり35歳で到達できることになります。
でも恐らく20歳から15年間満額120万円投資し続けられる人ばかりではありません。
年間120万円満額を条件にするなら15年なので、収入がある程度安定するであろう30歳から始めても45歳には到達です。
20歳から60歳まで40年という期間を決めて投資する場合
「1800万円÷40年=年間45万円」
月にすると37,500円ずつで到達できます。
もちろん「1800万円÷60万円=30年」や「36万×20年+54万×20年」などやり方は自由です。
ドルコスト平均法や複利のメリットなどを含め、リターンが大きくなる方法だけを考えると別問題になりますが、無理をするのが一番無意味です。
特定口座で運用しなくても済むかも
今回の改正案が出た時に「月10万円」がSNSのトレンドに上がっていたのを知っていますか?
これはつみたてNISAの年間投資枠が40万円から120万円に増額される=月10万円投資できるようになることから話題になったよう。
つみたてNISAを始めたことをきっかけにお金の勉強を始め、個別株に興味を持つ人、実は結構多いです!
しかし、インデックス投資に比べるとリスクに対する判断が難しく、抵抗感は大きめな上に課税対象…。
それだけで「興味」が「実行」に移されない原因にもなるかな?と思っています。
だから「非課税枠」は最低条件として必要だと思うし、配当金が売却損を補う可能性も出てくるのかな?と…。
NISA始めるなら新制度を待つべき??
これはね…
「可能なら今すぐ始めるべき!」というのは変わりません。
だって前提として多くの個人が年金を除いたら収入を得られる期間が限られているわけで…。
「投資スタートは稼いでいるうちに、余裕がある時に」って思うからです。
それに改定案が2024年にスタートする際、現行の制度とは別の扱いになる予定というのもポイント。
改定案がそのまま成立、施行されるとすれば今保有しているNISA口座の非課税枠分は元々の非課税期間が終わるまでは、別に保有できるということ。
2024年以降は新たな制度で全員に1800万円分の非課税枠が与えられるようなので、トータルした非課税枠が1800万円以上になるということです。
例えば2023年につみたてNISAを始め40万円投資したとすれば、「1800万円+40万円=1840万円」分が非課税になるわけです。
2021年から始めた方が2023年末まで丸3年、トータル120万円投資できたとすれば1920万円分ですね。
まとめ
NISA制度の変更が議論されると聞いた時、いろいろ期待しました。
それと同時に「どんどん投資できる人は先へ、できない人は取り残される」というような不安も感じたのも事実。
SNSなどを見ていても「NISA」で損をしたって話はほとんど出てこないくらいなので、「安心」というイメージだけが定着してしまっても困りますし…。
非課税で少額から投資を始められ、ドルコスト平均法によって長期的に見れば「絶対」と言い切ってしまうような内容もありますから。
でも、「投資にはリスクがある」ことが絶対的確かなことです。
今の生活が厳しくなったり、将来のためのお金を全額投資に回すような無茶をしてはだめです。
まずは恒久化と無期限化のメリットを生かして、無理のない投資をしましょう。
また、NISAを利用できる対象が18歳以上に下げられる予定なので、金融教育の開始年齢も早められるといいのかな?とも思いますね。
抵抗感を理由に投資を始めない人の大半は「知識がない、理解できない」という理由です。
大人だからって、いきなり専門用語的なものの説明を読んだだけでは、イメージが掴みにくく理解できません。
イメージを掴み内容を噛み砕いた状態まで理解するためには、実践的な体験が一番だと思うので、そういう教育方法やセミナーがあってもいいな…。
どちらにしても高齢化と物価高により、自身の生涯収入と社会保障だけでは安心して老後を過ごすことは難しいでしょう。
投資に限らず、保険や税金対策などを見直し、ライフプランと必要な資金と向き合うようにしたいですね。
NISAについては正式な決定、発表がありましたら改めてみていこうと思います。