こんにちは、Arellyです。
定額減税と給付金が話題になっていますが、その中身は喜びとは程遠い声ばかり…。
私も喜びどころが分からず、「そこんとこどうなの?」と思うことの方が多い気がしています。
今回は「物価高対策」とされる定額減税と非課税世帯への給付金について現時点で発表されている内容を見ていきます。
最後までチェックすると、定額減税・給付があなたにとってプラスかどうかよく分かるはずです。
定額減税ってどういうこと?
所得税・住民税として納める額を1人当たり4万円下げますよ!ということ。
納めるはずだった税金が安くなる分、手取り収入が増えるわけです。
国としては増えた手取り分を物価高での負担軽減に充て、消費意欲を取り戻すきっかけにしてほしい!といった考えのようです。
しかし、1人4万円=4人家族なら16万円です!と報道され、「大きい!」「ありがたい!」との声もある一方で、からくりに気づく人も続出しています。
定額給付金は誰がもらえる?
住民税非課税世帯を対象に1世帯当たり7万円を支給する案です。
「できるだけ早い段階での給付を目指す」という理由から年内には給付するとも言われています。
令和5年度はすでに非課税世帯に3万円の給付が決まっており、合わせて10万円になりそう。
住民税非課税世帯とは?
文字通り住民税を納めることを免除されている世帯のこと。
同一世帯内全員が所得割、均等割両方で非課税の状態です。
非課税になる理由はいくつかありますが、「低所得世帯」と言われることが多く、大半がシニア世代のみの家庭となっています。
定額減税の注意点
私が見る限り、詳細を省いて「1人4万円」だけに注目してしまうような報道が多い印象です。
所得税・住民税に関する意識をしっかり持っていない場合、後でがっかりするかもしれません。
1人4万円控除されるだけ納めてる?
4万円のうち3万円は所得税から、1万円は住民税から控除されるそうです。
4人家族の場合、所得税は12万円、住民税は4万円安くなることになり、大きな金額になるのは確かです。
ただし、あくまで納めるはずだったものを納めずに済むだけ。
実際に所得税12万円、住民税4万円を超える額を納める予定の者以外、満額控除の恩恵は受けられません。
ふるさと納税の意味は?
ふるさと納税は上限額が決まっているため、満額利用していても定額減税の恩恵は受けられるでしょう。
ただ、ふるさと納税は返礼品を受け取れることをメリットとした「税金の前払い」であり、特に利用初年度の負担は大きくなります。
「来年の住民税が下がるなら…」と少し無理をして今年、ふるさと納税を頑張ったのに、頑張らなくても4万円下がるとしたらショックじゃないですか?
頑張ったから来年は住民税激安!と素直に喜べれば良いんでしょうけど…。
住宅ローン控除は?
住宅ローン控除を利用していると、定額減税がなくても所得税非課税になる世帯も多いよう。
所得税で控除しきれなかった分を住民税から控除する仕組みもありますが、上限額があり大きな変化はありません。
そうなると4人家族の所得税定額控除分は丸々、なかったことになってしまう可能性も…。
家族のために家を購入したことによって、制度の恩恵を受けられないって「子育て世帯支援」になるんでしょうか?
保険料控除だってある…
保険に加入している場合、保険料に応じて控除を受けられる制度ですよね。
上限はあれど多くの方が年末調整で還付を受けられる理由の一つではないでしょうか?
iDeCoだってあります。
年末調整に限らず考えれば確定申告で行う医療費控除やセルフメディケーション税制だって、減税策の一つ。
みんな減税のためにあらゆる方法を実践していると感じます。
そんな中で一時的な減税を打ち出し、恩恵を受けられない可能性がある世帯が存在する中で、自信を持たれてもな…と。
詳細はまだ決定していない
現時点で発表されている内容で考えてきましたが、詳細はまだ検討段階。
所得税非課税、住民税課税という世帯にも給付金を出すという案もあるようです。
住宅ローン控除などを計算した後の非課税だったらいいんだけどな…。
「令和6年6月から実施予定」ですが、方法や対象の所得期間などがはっきりすることで、メリット・デメリットも見えてくるでしょう。
1年間限定という案が有力ですし、日本の情勢が大きく動くとは到底思えませんが、今後の決定や動きに注目していきます。